PCオーディオ挑戦!スピーカーを買おう!!②~スピーカーレビュー(前編)~ - ベクトルインサイド   

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2016/08/27

PCオーディオ挑戦!スピーカーを買おう!!②~スピーカーレビュー(前編)~

前回の記事に引き続き今回はスピーカーのインプレッション怒涛の連発をお届けします。
その前に自分の使っていたスピーカーの紹介を改めて。

■嗚呼、青春の日々よ

musiciansfriend.comより

何かを彷彿とさせるタイトルですが、MarshallのMG15DFXという15Wのギターアンプです。高校時代に買ってから一人暮らし時代も今までもずーっと一緒にいます。
ギターを練習するときは勿論、今のようにギターを弾かなくなってもCD INのインプットにPCのヘッドフォン出力を繋ぐだけで音を鳴らしてくれる良い奴です。
なんていうか、これを含めてギターアンプ・ベースアンプ・ドラムセットから出てくる音を半径3~5mで浴びてたのが私の音楽の原体験。
(さかのぼれば小学校のころに吹奏楽部にいましたけど、サボってばかりで受け持ちだった金管の音くらいしか覚えていない…)


■スピーカーの評価基準

上でバンドサウンドが原体験と書きましたが、具体的にいうとベースアンプからの出音もバスドラムのキックも、
実際にその場にいると音程もさることながら体に響くんですよ。ビクンッって鳴るレベルで。
なので、スピーカーを買うのであれば、ある程度はその体験に近しい音を出すものを選びたいと思い視聴を繰り返しました。

途中でブックシェルフの音の良いものを聴いたときに初めて本当のステレオサウンドを聴き、
「うわぁ!左右のスピーカーの真ん中から音が聞こえる!」ってなって定位感とどっちをとるか迷ったものの、
最終的には現実味のある低音が一つの指針になりました。

以降、スピーカーのレビュー(前編)に移りますが、「メーカー/型番」に加え、
自分の好みだったかどうかを五段階の星で表記していこうと思います。

☆☆☆☆☆:買っても良い。購入候補となったレベル
☆☆☆☆  :良い音だと思う。セールなら欲しい。
☆☆☆   :まぁ普通。くれるなら欲しい。
☆☆     :好きではない。くれると言っても場所とるし…
☆      :もうアカン。自分のジャンルに合いません。



あくまで私の好き嫌いなんで恐縮ですが、何らかの参考になればうれしい限りです。
後レビューに移る前に評価上の減点傾向を一つ。

エレキギターやってる方だとわかると思うんですが、BOSSってエフェクターブランドがありましてね。
正直BOSSのディストーションだったりの音が大っ嫌いでして。HM-2とかDS-2とかね。
ちょっと鼻をつまんだような、中高音に張り出しのあるサウンド。
旧型日本製のSD-1は持ってるし、アンチBOSSとまでは言いませんが、そういう中域が不自然に膨らんでいるサウンドは減点を強くする傾向にあります。

逆にボーカルをとにかく綺麗に出したい。はっきり出したいと言う人は私の評価軸で低いものの方がしっくり来ると思います。
あと、モニター然として音が前に出てこないものも好みではないかな…







■スピーカーレビュー(前編)



FOSTEX / GR160 ☆

最初、スピーカーの相場感というか、「金を出さないとまともに音が鳴らない」という辺りがわからず、
予算5~6万でと伝えたら出されたのがこれ。
正直言って家のマーシャルと変わらん程度だし(勿論聴き比べをすれば違いますけど)、
5万出してこの程度ならむしろ買わないほうが精神衛生上良いと、結果的に大金つぎ込む方向に蹴っ飛ばしてくれた一台。
細かいこと抜きに、手持ちのイヤホン(Victor FX1100)と比較して「あぁ、こりゃ駄目だわ」と思ったことを覚えています。

FOSTEX / G1001MG ☆☆☆☆☆


正直ブックシェルフならこれを選んでいました。
(FOCALのブックシェルフは未試聴ということを差し引いて)
低音から高音まで音が整っていて、何より定位が抜群に良い。
これはニアフィールドリスニングに限定すれば、
今回のレビュー全体を通じて1番だったんじゃないかと思うくらいです。

音の出もスピード感があって切れが良い。
サイズも何とかPCモニタの横における大きさ。
他のスピーカーの音を聞く際にリファレンスになっていたくらい私の中では王道。
それだけに購入に至らず裏切ってしまったような思いを勝手にしている…。


PIEGA / Premium 50.2 ☆☆

正直値段の割には…といった感触。
中音域が少し強調されていたのとドラムの音が遠く控えめに鳴っていたのが不満。


Vienna Acoustics / Beethoven BabyG SE ☆☆☆☆

前評判がとても高いものの、このメーカーのスピーカについてはロックなどは不向きというコメントも散見していた。
実際に鳴らしてみたところ、う~ん、その通りかも。

KEFやモニターオーディオ・ELACと較べると音が後ろ寄りというか、弾む感じは無くどっしりと構えているように感じた。
音質自体は上記メーカーより上であると思います。


綺麗に鳴らすけど密度が濃いといったところ。
聞きたいジャンルが違えば欲しいと思ったんだろうなぁ。
あと、常に思う存分音量を上げられる環境ならこれだったかも。
Harbeth HL-P3ESRから粗熱を取って整えるとこうなるって感じ。
帝国ホテルのロビーとかでコレでBGM鳴らしてたら流石って感じ。


Harbeth / HL-P3ESR ☆☆☆☆

2店舗くらいで聴きました。
やや出音に雑味があるんだけど、中音域の出方が綺麗で女性ボーカルを聞くには良い感じ。
なんていうか、ちょっとおしゃれなパン屋さんでボサノバとか流すには外見もあいまって一番、みたいな(笑)


SONY / SS-NA2ES ☆

ソニー。超ソニー。
高音がどうだとか、低音がどうだとか、解像度がどうだとか定位が~とかを超越して、
只管耳に訴えかけてくるソニー感。
逆説的に我々の生活にここまで溶け込んでいたのかと思うくらい、一聴してそう思ってしまう。

つまり、なんていうか知ってる人の声で歌われたCD聴いてるみたいに、
まずキャラクターが思い浮かんでどんなサウンドかの判別に集中できないという…

これは絶対買わないけど、面白いから是非聞いてみていただきたい(笑)
あと、イヤホンやヘッドホンなどと共通してここまでキャラクターを感じられるということは
ソニーのオーディオ部門全体に強いポリシーというか、芯があるのだなぁと関心。

一応言っておくと、アンチソニーではありませんからね。
映像部門やオーディオ部門が(ソニーって度々部門の名前と内包する分野が変わるから適当に~部門といってますが)
プロ御用達なのは押しも押されぬ事実ですし、イメージセンサーについては私の次世代一眼カメラへの搭載がかかっているので非常な期待をしております。


ELAC / BS 312 ☆☆☆

割と中盤まで1のFOSTEXと迷った。押し出しの良い元気な音で低音の迫力もブックシェルフ型の中では十二分にある。
ただ、中音域に注目して聞くと若干張り出しがあり、いささかラジオ臭さが鼻についてしまった。
でも、スピーカーの大きさからすれば驚くぐらいの音が出ているので、
デスクトップ用途で聞いてみて違和感が無ければ文句なしに買いの一台だと思います。

Sonusfaber / CHAMELEON B + Venere 3.0 WD ☆☆


DALIが好きな人は候補に入れるんだろうなぁ…というところ。
刺激的な音ではなく、一枚厚手のフィルターを噛ませた上で聴こえてくる印象が強く、
悪く言えばぼやけた、よく言えばやさしい手触りの音。
ポップスにはよくてもハードロックには合わないと感じた。
流し聞きで終えたので間違っている可能性も。


JBL / 4319 ☆

声を大にしていいたい!
これが本当にロックに合ってるのか?オールドロック限定じゃないか?
あまりにもネット上の声でロックに合ってる、というかロック限定ならほぼコレ一択!!
的な声が大きく、実際店舗で相談してもそんな感じの答えをもらうことが多かったのですが、
こればっかりはどんなに試聴してもそんな気がしなかった。

RacerXとまでは行かなくても、AC/DC鳴らしてる時点からなんか古臭い音(失礼)で鳴っていて、
正直Slipknotとか聴けたもんじゃない。残念に感じる。
ネットの評判だけでホイホイ買ってしまう人にこの声が届くことはまず無いと思いますが、もしこのページを見ることがありましたらまずは自分の耳で確認することを強くお勧めいたします。

ただ、秋葉のヨドバシでマッキントッシュのアンプでJazz鳴らしてたのは門外漢としては良い音に聴こえました。
良い音というよりは味わいのある音と言ったほうが的確かしら。
でも、ヨドバシのデモ機10台ほど片っ端から鳴らしていって(アンプはマッキントッシュ固定でしたが)
コレならまぁいいかなって思えたのはS4700位になってからだったんで、
それはあまりにも…という所。

mhi / EVIDENCE MM01A ☆

値段なりと言ったところか。
比較しているものの価格帯が高いため、音が薄く、密度もそこそこに聴こえた。


KRIPTON / KX-3PⅡ ☆

なんぞ色々受賞してますと広告が下がっていたので期待して聞いてみたのですが、
どうにもいけませんな。私の苦手な中音域張り出しタイプでした。
好みでないのが明確だったので早々にパス。


DALI / EPIKON2+OPTICON8+RUBICON6 ☆☆

他色々ブックシェルフ・トールボーイを聞いてみたんですが、どうにも趣向に合いません。
駆け足で聴いてしまったので突っ込まれることを覚悟で言うとSonusfaberと同系統。
聴き疲れはないでしょうね。
ソナスよりか艶がある気もします。

私が買うなら、ソナスやダリよりもウィーンアコースティックにすると思います。


■蛇足

私の好きなギターサウンドはMATCHLESSのDC-30に突っ込んだMAXON DS-830だ!
でも実際に鳴らしてたのは全国津々浦々にあるジャズコだ!!