UU② - ベクトルインサイド   

ページ

2012/11/01

UU②

ユニクロ×アンダーカバー購入レポートその2。
というか、我ながらまた買ったの?という感ありですが前回のUU記事の蛇足に書いたもの二つです。
結局気になってたんですね私。
前回同様全体図にはユニクロの画像を転載させていただいてます。
前回からかなり時間たってますね。資格試験の対策で死んでました。発表は12月。受かってたらいいなぁ…





UUマイクロフリースパーカ(長袖)+E

この色で掲載されていた奴。
実際はもうちょっとフリース部分が緑っぽいんですけどね。

ほんとは第二段で出たバルキーフリースとかいうのが気になってたんですが実物見てあまりのもこもこ具合にちょっと敬遠。
ライトアウター兼インナーになるこちらにしました。セールで。


なんていうか、全体が燻された緑色でおなかの部分がテラテラとした緑、ポイント使いのエンジって、
改造バイクにまたがって爆走する昆虫系改造人間のアイツを思い出すカラーリング。
まぁ広告用の特設サイトでも等身大の虫がうじゃうじゃ居ましたからデザイナーの趣味なんでしょうね(語弊)



これ、保温性はまぁまぁあります。生地の厚さとユニクロという前情報から想定の範囲内で。
腕のポケットもぎりぎりイヤホンつけたiPhoneが入る大きさ。iPodなら楽勝。
惜しむらくはお腹のポケット。内側までナ イ ロ ンなのですよ!
いや、ナイロンなのかは知らんですが。 
 上は腕ポケット。
内ポケット。
これがね。ちょっと重量あるもの入れると滑るの。

何も入れとけないじゃん!!

憎らしいのはポケットの内側の上部分?にはフリースが縫い合わされてる点。
ちがう!惜しいけど違うんだよ!「あら?手の甲が暖かいわ♪」じゃないって!!

非常にもどかしいので今年以降も使うようなら適当にフェルトかなんかで内側を覆いたい(希望)


ちなみに首元が少し立つような仕様になってて、全閉じでも割といける。
GYAKUSOUに合うようなスポーティな感じですね。同じ人物のイメージリソースだからか一貫性が。




UUルームセット(長袖)+


実物はこんな感じに、もちょっと色が暗い。

これについては…とくにいうことないっすね。
しいて言えば生地がゆるめに織られててルームウェアとしては確かに着心地が良いです。上半身は良く見ると肘部分の内側にカットソーとかとおなじで二箇所縫い目が走ってます。
これすると曲げやすいのか腕の形にうまく沿うのかわかんないですけど、
通常こういう仕様ってアウターでやってるものだと思うので多分ユーモアの範疇なんだと思います。
完全に勘で語ってますが。
腕部分の合わせの縫い目が身頃に合わせてグレーなので色が切り替わっている部分から先で目立つのがあくまでルームウェア止まりではありますが。
着替えるのがめんどくさいときにインナーにして出かけるには十分な上半身です。


結局これと長袖カットソー、前回のUU生地に載せた色まんまのものを4枚買い足しました。
こういう時ユニクロ価格は便利。
カットソーはブランド物買うのもったいないって思っちゃうんですよね。汗かいてすぐ痛むって思っちゃって。




【蛇足】

 しかし、これまでのDIP(デザイナーズ・インビテーション・プロジェクト)と比較して、また、現在も継続中の女性のみのコラボ比べても今回のアンダーカバーのコラボと前回の+Jのプロジェクトは意を異にしたものだったと思います。デザイナー自身の意思が商品単位ではなくラインナップを総括する形で強く反映させられているような。


+Jの時はそれがクオリティに向けられ、(これは色々なブログやら媒体で言及されてましたね)ジル女史自身のデザインに対する強いこだわりが反映されたようです。

ユニクロがDIPで目指した「ファッション感度の高い層へのアプローチ」はここで一つの極北、かつ終着点に達したと見るべきだと思います。
これまでの、ミントデザインやキミノリを軽視するわけではありません。プロコフなんか大好きでしたもん。本家クロークがあった時からだからファン心理ですが。

ただ、価格として(あくまでユニクロとして)高めの設定を許されたことと宣伝の派手さを考えると知名度とデザインワークの総合点としてユニクロが一番高い評点を下したのがジル・サンダーその人であることは間違いないでしょう。

しかし、正直なところそれを正当に受け止めきれる層がユニクロのメインの購買層に多いとはユニクロ自身も想定していなかったでしょうし、口コミで言われていた「お値段以上」が本当だとしたらDIP以上にやればやるだけ損するような広告塔としての意味合いでしかなかったのかもしれないし、戦略部門が線引きをするならまさにこのタイミングだったと思います。
(まぁ第一弾のDIPでもさんざ失敗といわれてはいたんですがね。費用対効果で。)


そして、アンダーカバー。こちらは決してデザインセンスの高さ(のみ)で招かれたわけではないと思うのです。
デザイナーを招く目的が明確に別方向にシフトした第一歩がこのアンダーカバーだったのではないかと。

つまり、

旧DIP~+J=現役ファッションフリークやワナビー層に対しての「UNIQLO」と「ハイファッション」を結びつける(ように錯覚させるための)イメージ戦略
UU=第一線を退いた世代に向けて直接ユニクロに取り込もうとするアプローチ


ではないかと思うのです。

ざっくり、下世話な言い方をすると、かつてファッション好きだったけれど家族ができて可処分所得が下がった裏原世代に対して、
ユニクロは「それでもユニクロを利用すること自体に抵抗がある層(まだユニバレ=死ぬほどダサいだった層)」であると分析し、
アンダーカバーを呼び水として一度来店→購入というプロセスを踏ませることで心理的な抵抗を軽減して以降の購買の機会喚起としたんじゃないかと。

高橋盾その人自身がリップサービスが上手い人なんですよ。ファッション誌等を見る限り。
それに、そもそもアンダーカバー自体が女性のブランド。男性はアンダーカバイズム。
海外の大手メゾンなどに見られるようにやはり購買層として強力なのは女性なんです。男性はあくまで副次的な立場。

それでも、裏原含め国内のブランドでここまではっきりその立場に立っているブランドは(あくまで有名なものの中では)そうそう無いように思われます。特に男性デザイナーが立ち上げたブランドでは。

そんな高橋さんだからこそ、あくまで女性を主体にキッズ・メンズもトータルで出すことでコラボとして「アンダーカバーの世界観」を提供したし、ユニクロの家族を狙うという戦略に上手く合致したんだと思います。

あくまで計画段階の想像ですよ。
ふた開けてみたら女性のものはいざ知らず男性の高価格帯であるモッズコートなんか案の定セールかかってますからね。
もっと値下げしないと在庫掃けない気もしますが。


ともあれ、今回の取り組みをユニクロがどう分析するかによって今後のコラボの方向性も大きく変わるのではないかと思ったりしました。


【蛇足2】

でも絶対NIGOは出てこないと思います。あちらさんは世界観のマネージメントについては異常にシビアそうというか、コントロールできないとこには絶対出さない感じしますもの。